とある公務員のよしなしごと。

地方公務員薄給アラサーの叫び。現在、宅地建物取引士の試験勉強中です。

地方公務員、転職活動中。①〜なぜ公務員を辞めたいのか〜

現在、27歳。

新卒入社、転職経験なし。

自覚していますが、未経験者のポテンシャル採用が許されるギリギリの年齢・キャリアです。

転職経験がないというのが有利に働いてくれるかなとは思います。

ただし、28歳、29歳と年を重ねると、本当に転職活動しずらくなります。

結婚適齢期と同じですかね。笑

転職エージェントや面接時によく聞かれることなので、地方公務員を目指している人や同業者で転職を考えている人の参考になればと思い、

1(現状)なぜ地方公務員を辞めたいのか

2(過去)なぜ地方公務員を目指したのか

3(未来)なぜ転職したいのか

以上3点に分けて記事をまとめました。

長いので覚悟してください。笑

 

1 なぜ地方公務員を辞めたいのか(現状)

地方公務員になってから、辞めたいという思考に至った経緯について。

 

・入社1~3年目の業務が意外と楽しかった!

結果論の話ですけどね。笑

当初全く希望している部署ではなかったので、配属が決定された時は結構ショックでした。

どちらかというと一番配属されたくなかった部署だったので、絶望を通り越して投げやりになっていました。

当時、「新卒で入社したら最低3年間は働け。」という謎の風習があり、すぐに辞めればよかったものの、頑張って3年間は居続けようとしがみつきました。

私の場合は、この根性論で努力してよかったと思います。

というのも、公務員としては珍しくノルマのある税務に携わって居ました。

税務でもノルマがある部門はあまりないのではと思います。

月ごとに個人ベースで目標の何%達成したのか、部署全体で何%達成しているのか数値で明確化されるため、目標がわかりやすく取り組みやすい仕事でした。

1年目では金額ベースで100%達成するのがやっとでしたが、3年目で200%を超える成績を収めた時は本当に達成感を得ました。

3年間も同じ部署でお世話になったのに、何も成果を残さないで去るのは嫌だなと思って泥臭くがむしゃらにやってました。

(公務員は大抵2〜3年ペースで他部門に異動するため、現在の配置人員により移動のタイミングはなんとなく分かります。)

公務員は比較的、「事を荒立てずに何事もなく平和に終わればオッケー!」という意識が強いため、誰も手をつけないような懸念案件に取り組むだけで、上司からは評価され、ノルマも周囲と比にならないくらいの数字を出せたのではないかなと感じます。

ただ、これが評価されて給与に反映されるのは微々たるものだったんですけどね。笑

ノルマを達成していなくても減給にはならないので、やる気のない職員が多くいるのが現状です。

また、現場で成績を上げすぎると、管理・指導部門に引き抜かれてしまうことがあります。

現場で感じたのは、優秀な人ほど現場で働きたがり、普通の人ほど管理部門に行きたがるということです。

エリートコースはやはり管理部門だからですかね。

個人的には人事や経理の仕事は好きじゃなくて、そういう細かいバックサポートは庶務に全てお任せしたいと思っています。笑

(なので絶対庶務は向いていないし、上司にも「お前は庶務に向いていない。」と言われたことがあります。)

 

・4年目の業務が超楽しかった!

辛うじて管理指導部門への異動を真逃れ(裏で手回しをしました。笑)、産業支援の現場に配属されます。

実際に経営者にお会いしたり、官公庁、銀行、弁護士やコンサルトの折衝が多く、公務員としては珍しくたくさん出張がありました。

そこで気付いたのは、自分はやはりデスクワークより現場に出るのが好きだということ。

また、仕事が楽しいと人生も楽しく感じ、毎朝の出勤が全然鬱ではないこと。

入社前は、趣味と仕事は切り分けるべきで、仕事は生活する上でお金を稼ぐために割り切って行うものだと思っていました。

ただし、私はこの楽しい業務に携われたことで、「仕事は仕事」と割り切れなくなってしまいました。

もっと業務にどっぷりはまって、社会貢献したいという思いが強くなりました。

 

・5~6年目の現在低迷中

5年目からはオフィスワークになりました。まさかの庶務です。

現場で働いている職員のサポート業務でして、株式会社でいうと総務部門のようなポジションです。

現場で働く職員を見ていると羨ましく感じるとともに、公務員は基本的に「誰かをサポートするバックオフィス業務が多い」ことに気付きました。

それ以外で多くを占めている業務は、「社内調整・各官公庁との調整業務」です。

これらの業務も間接的には社会貢献につながる仕事ではありますが、現場特有の肌で感じることがないため、ただ目の前の仕事を淡々とこなすようになりました。

公務員はバックオフィスや社内調整が多いことに気付かされたのが5年目であり、今まで現場で仕事できたのが奇跡的だったのだと痛感しました。

確かに公務員とは、住民が生活する上での最低限の営みを保障するための仕事で、主人公はあくまでも住民の皆さんです。自分たちのことはもってのほか。

災害時には家族よりも住民優先で、あらかじめ配備予定されている現場に駆けつけなければなりません。

きっと、不特定多数の誰かを支援する裏方業務が好きな人にはあっているのかと思います。

ただし自分はどちらかというと第一線の現場に出て仕事がしたいので、裏方で誰かのサポートするという仕事は肌に合わないと感じました。

 

・公務員の旧態依然とした体制

給料にも不満がありました。

私はそこそこの大学を出ているため、大手企業に就職している同級生がたくさんいます。

同級生と比較すると、明らかに年収は低いです。

完全な年功序列制のため、隣で何も仕事をしないおじさんよりも若手の方が明らかに給与が低いです。

自分より成績が低いのになんで良い給料をもらっているのかという不満も溜まっていました。

まぁ、若い間の最初だけ年収が低く、年を重ねるごとに昇給するから我慢すれば良いかと割り切っていました。

しかし、だいぶ賃金カットが進んで文句ばかり言っている退職間近世代の話を聞いていると、公務員の給与も将来減らされる可能性は高いのではないかと焦燥感にかられるようになりました。

どこも人数不足で求人数を増やしており、若年世代の初任給を徐々に引き上げているところですが、40年間公務員を勤め上げた全体収入が今後上がる訳ではく、むしろ現在の退職間近職員ほどの手厚い待遇はないと思います。

地域手当で上乗せされているため、基本給ベースで支給される退職金はあまり高くないですし、これから何ヶ月分か更にカットされていくんだろうと感じています。

ただ、一つ言えるのは、女性にとってはかなり良い職場です。

子供を産むことに対して寛容であり、産休育休に対して周囲はかなり理解を示してくれます。

家庭持ちが多いので、そうした制度を活用するのは当たり前のこととされています。

男性でも、保育園から職場に呼び出しの連絡がかかってきた場合、理解してくれる上司が多く、すぐ帰ることができていました。

その分若手に仕事が振ってくるのですが、当たり前のことだと思っていたので、特に不満はなく淡々と仕事をしていました。持ちつ持たれつの関係だと思っていましたし。

ただし、私はそこまで結婚願望がないため、育児に勤しんでいる人をみても、「私はまだどっぷりと仕事をしたい。」と感じていました。

良い人がいればいずれは家庭を持ちたいと思っていますが、まずは自分中心に考えたいし、やりたい仕事をして、なりたい自分を実現させたいという気持ちが強いことに気付きました。

そのため、公務員厚遇の福利厚生制度は全く活用できず、メリットは感じませんでしたね。

おそらく家庭ができたら感じるのかもしれませんが、それはその時になって考えれば良いと思います。